作品図版
クロード・モネ(1840-1926)《舟遊び》1887年 油彩/カンヴァス 134.5 x 42.5 cm
国立西洋美術館 松方コレクション

クロード・モネ《舟遊び》1887年

1.作品解説

 1883年、ジヴェルニーに住居を移したモネは、近くのエプト川に舟を浮かべて、その光景を繰り返し描きました。この絵は、そうして描かれた作品のひとつです。

 当館が所蔵するモネの≪睡蓮≫と同様に、この絵も水平線や周囲の情景は描かれておらず、画面全体が水面とそこに浮かぶ小舟で構成されています。画面を覆う青とピンクの色彩は、空の青さとそこに浮かぶ雲、あるいは川辺の木に咲く花々を反映しているように見えます。画面を横切る小舟を半分に断ち切った大胆な構図には、モネが関心を寄せていた日本の浮世絵版画の影響を見ることができます。

○解説リンク

2.キーワード

キーワード:文化の比較(中2・3)
「浮世絵の構図」

○キーワードにつなげるヒント

 「構図」に焦点をあてて、この絵の特徴を話し合って見ましょう。浮世絵作品と並べてみると、浮世絵の影響や、西洋と日本の絵画における表現の特徴などがより明確になるでしょう。また、この作品をもとにして、美術だけでなく当時の日本と西洋の関係の調べ学習につなげることもできます。

○子どもの声

「楽しそう」(小5)

「舟に乗っている人の影が映ってる」(小5)

「見ている人が穏やかになれる絵」(19才)

○作品の背景

 19世紀後半のフランスでは、鉄道が普及したことでパリに住む多くの市民が、郊外の村や町で休日を楽しむようになります。舟遊びは、当時人気だったレジャーのひとつでした。 

 モネは妻カミーユが亡くなった後、1892年に印象派の有力な援助者であったエルネスト・オシュデの寡婦アリス・オシュデと結婚しました。この絵の小舟に乗っているのは、アリスと前夫との間に生まれた四人の娘たちの内の、シュザンヌとブランシュです。


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