作品図版
コルネリス・デ・ヘーム(1631-1695)《果物籠のある静物》1654年頃 油彩/板 44.5 x 72.5 cm
国立西洋美術館

コルネリス・デ・ヘーム《果物籠のある静物》1654年頃

1.作品解説

 テーブルの上には、クルミ、葡萄、皮をむいたレモンなどが描かれ、傾いた籠からは葡萄、桃、プラム、さくらんぼなどがこぼれ落ちそうになっています。籠の陰には切れ目の入ったメロン、その右横には果肉が露になったイチジクが見えます。果物はいずれもみずみずしく、その質感は、見る者の五感にうったえかけてきます。

17世紀、このような静物画はオランダの都市に住む裕福な人々の家などに飾られました。作者のデ・ヘームは、オランダの街ライデン生まれ、有名な静物画家であった父のもとで画家としての修行を積んだといわれています。

○解説リンク

2.キーワード

キーワード:直感(小1・2)
「どんな味がする?」

○キーワードにつなげるヒント

 絵の中から、知っている果物、好きな果物などを見つけ出し、どんな果物が描かれているか確認しながら、それらの香りや味を想像して言葉にしてみましょう。

○子どもの声

「すっぱいよね」(小3)

「果物がみずみずしくておいしそう」(小5)

「最初みたとき写真かと思った」(小4)

「籠の中の果物はスポットライトがあたっているかのように輝いている」(高2)

○作品の背景

 これはコルネリスが若い頃に描いた作品です。彼は、父のように花や果物、食べ物や食器を描くことを得意とする静物画家として活躍しました。こうした静物画には、異なる季節の果物が一緒に描かれています。今日では、農業の技術も進み、輸送手段も発達したので、冬でもクリスマス・ケーキに苺を飾ることができますが、当時はこの絵にあるように、すべての果物を同時に飾って描くことはできませんでした。そこで、画家は別々に描いた果物のスケッチを組み合わせて描きました。


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