作品図版
高橋禎彦(1958-)《浮かぶこと》2004年 ガラス、宙吹き、被せガラス h73.9cm D24.1cm
東京国立近代美術館
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高橋禎彦《浮かぶこと》2004年

1.作品解説

 球体部分は、高温で溶かして水あめ状になったガラスを金属のさおにまきつけ、シャボン玉みたいに膨らませました。これは「吹きガラス」という技法です。シャボン玉は消えてしまうけれど、冷えて固まったこの作品では、息のかたちをずっと見ていることができます。

 球体から飛び出した細いラッパや、先端の白いパーツも同じく吹きガラスで作りました。白いパーツには小さながたくさん開けられたために、実際も見た目も軽くなり、けむりか雲がもくもく出てきたよう。眺めていると身体まで浮き上がりそうな気分になりませんか?

○解説リンク

2.キーワード

キーワード:身体性(小1・2)
「丸からニョキニョキ、先からモコモコ」

○キーワードにつなげるヒント

 この作品を見た小さな子どもたちは、しばしば手や腕、あるいは全身を使って球体から伸びた管、そして先端の白いパーツの様子を語ります。具体的な名称をつけにくい形だからこそ、造形感覚が直截的に身体に働きかけるのかもしれません。また、触覚と視覚を刺激する物質感から鑑賞を進めるのも有効です。その場合の物質感は、オノマトペとして発言されることが多いようです。感覚的に聞こえるオノマトペに置換された造形要素がに注目しましょう。

○作品背景

 先端のパーツが白いのは、ガラス面に粒子の細かい研磨砂を圧縮空気で吹き付ける「サンドブラスト」 という技法によります。球体や管はつやつやしていますが、サンドブラストを施した部分はザラリとし た手触りとなります。

○こどもの声

「もし触れたら、つるつるしていると思う。それからふわふわしている。」(5 歳)

「(細い管のところが)にゅーーん。」(6 歳)

「とても丸くて形がとてもよくてバクダンみたいでとても面白い形。」(8 歳)

「穴がいっぱいある。細かい作業にびっくりした。」(9 歳)

「ガラスでできていて重いはずなのに、今にも飛んでいきそう。」「何かすっごく可愛い。むちプリしている。」「上から出ている穴だらけのものがいろんなものに見える。」「びんの中から白いものが出てきていて、すごく不思議な感じ。」(12 歳)


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